Quantcast
Channel: スイートルーム – Pouch[ポーチ]
Viewing all articles
Browse latest Browse all 6

世界で最も奇怪なホテルにある、夢のようなスイートルーム

$
0
0

世界で最も奇怪なホテルにある、夢のようなスイートルーム

これから紹介するあるホテルのスイートルームは、普通のスイートルームではありません。スイートルームと聞いて、高級ペントハウスのようなお部屋を頭に思い描いてしまったあなた。部屋の全貌を知った時、その想像は一気に崩れ去るでしょう。

スウェーデンのヴスマンランド群に位置するホテル、「The Sala Silver mine Hotel」は、日本語に訳すると「サラ町銀鉱山ホテル」。つまりこのホテルは、銀を採掘していた鉱山跡に作られたホテルなのです。そしてそのホテルのスイートルームは、なんと地下152メートルに位置しており、壁一面が銀で覆われているという、まさに「ありえない」お部屋。

この部屋に辿り着くには、まず鉱山用のリフトに乗らなければなりません。リフトはほんの数秒で地下152メートルの深さまであなたを送り届けてくれるので、とっても快適。リフトを降りたその先に続く1泊45000円のスイートルームは、銀色の壁にしっかりマッチするよう銀色の家具で統一された、豪華なダブルベッドやシャンパンまで完備されている夢のような空間です。

また地下の洞窟であるこの部屋を明るく照らすためのクラシックなシャンデリアやランプ、そして燭台が、景観に見事にフィットするよう配置され、その光で銀色の壁が美しく輝きます。銀は見る人に冷たい印象を与えてしまうので、照明によってそれを和らげることはとても大切な演出でもあるのです。

部屋に宿泊する際、ホテルのスタッフは事前に「防寒具を持ってくるように」とあなたに忠告します。なぜなら鉱山の地下はとても寒く、夜になると摂氏2度まで気温が下がってしまうため、部屋の外にあるトイレに行くのに苦労するからです。さらに、地下152メートルともなると、もちろん携帯電話は通じません。部屋には専用の内線電話がありますが、心配な方はホテルの地上階にある14個の部屋のどれかに泊まったほうが無難でしょう。

普通とはちょっと勝手が違うところが多いホテルではありますが、そのユニークさと美しさによる人気から、なんと年内の週末はすべて予約で埋まっているそう。ホテルのマーケティングディレクターであるソフィー・アンダースソーンさんは言います。「地下深くに位置する洞窟であること以外何もない、というような不思議なホテルは、今まで聞いたことがないでしょう。暗くて寒いだけ、と思う人もいるかもしれませんが、部屋自体はエアポケットのような暖かい場所に作られているので、常に18度ほどの室温を保っているため快適です」

部屋に宿泊した人々の評判も高く、遠いところからわざわざ再訪する人も少なくありません。デンマークからの宿泊客は「夜がとても素晴らしかった。この世の変わったものを探している人たちに強く勧めたい部屋だよ」と大絶賛。また、アイルランドからの宿泊客も「ここに来て大正解だ! 」と高い満足度を示しています。

当初鉱山で働く男たちによって発見されたホテルが立つこの鉱山は、少なくとも過去400年に渡り「スウェーデンで一番銀を採掘する鉱山」として活躍してきました。彼らが鉱山を掘り進める際に使用した、「ファイヤーセッティング」と呼ばれる、燃える木で銀の表面を暖めてゆっくり削っていく方法があります。スイートルームもこの手法で採掘されたので、完成まで10年もの月日を費やしたそうです。

昔は銀を生むことでこの地を潤してきた鉱山ですが、現在はこのホテルが同様の幸せをサラの町の人々にもたらしています。「私たちは過去と現在を繋ぐこの部屋を、今後もたくさんの人に楽しんでもらえるよう、ずっと守っていきます」と語る、アンダースソーンさん。誰しもが一度は夢見た秘密のアジトのようなこのスイートルームに、機会があれば一度は泊まってみたいものです。

(文=田端あんじ)

参考元:dailymail.co.uk( http://p.tl/D2B0


この記事をPouch[ポーチ]で読む

●関連記事

オリジナル記事: 世界で最も奇怪なホテルにある、夢のようなスイートルーム
Copyright© Pouch[ポーチ] / Socio Corporation. All rights reserved.


Viewing all articles
Browse latest Browse all 6

Trending Articles